みなみのシュミや日常徒然を好き勝手に書き込む日記ブログです☆

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はじめての友達
ふわー、こういうの書いたねぇ。
自分の文章見るの結構照れるけど、供給がない以上燃え補給は大事だよね☆
 五月の連休も終わり、中間テストもその結果が戻ってくるのも終わってあとはもう衣替えを待つだけ!といった冬服の制服が少し恨めしく感じる季節のある日曜日、天竜ほのかは一人で天竜商店街(同じ「天竜」ではあるが別に関係があるわけではない)を歩いていた。
 ウィンドゥショッピング…というには細かい物ではあるがよく買っているが、特に目的の物があるわけではなく店先を見ながら歩みをすすめる。
「あーあ、何かこう『どかーん!』と面白い事でもないかしら」
「そういうのだったら、学校に行けばあるんじゃないかなぁ?」
 いつの間にかほのかの肩にのるようにして姿を現わした彼女のアート、眠兎が言う。
「眠兎…それってほんとの爆発じゃない。アタシが言ってるのは例えよ、例え」
「ふぅーん…じゃあもう帰るの?」
「そうね。あ、そういえばネクタイの予備ほしいんだっけ。制服屋寄ってからね」
 別に校内の購買で購入してもよかったが、せっかくだからと足を伸ばして今買う事にした。
 店内に入ると、人がいない限り暇そうにしている店の人間の姿がなかった。どうやら先客がいるらしい。奥の方で人の気配がする。
「どうしよう…呼ぶのもなんだし、行ってみようか♪」
「ほのかぁ…ぼくが反対しても行くんでしょ」
「わかってるじゃない」
「まぁ一応はね…」
 どうやら奥にある試着室を使っているらしい。とはいえこの店は風見ケ原学園専門といった感じなので同じ学校の生徒なのだろう。
「夏服でも買いにきてるのかしらね…」
 そう呟いてもう少し近付こうとしたその時。
「ぶあははははははは!!」
 大きな声での大爆笑が聞こえてきた。
 一体何事!?と思って試着室の方へと目を向けると………。
「ぷっ…あはははははっ!」
 そこには笑うしかないような光景があった。
 普通に規定服そのままの制服を着た小学生…いや、学部色が青だしスカートもタイトだから中学生の女の子がいたのだが、その姿といったら。
 似合わない。
 もうそれ以外の言葉が出てこないくらいに制服が似合わないのだ。
 当然、笑われている相手は不満そうに頬を膨らませる。
「ジェリクル~…そこまで笑わなくたっていいのに…」
「いーや、笑わせてもらうぞオレは。オマエ似合わなさすぎ」
「うみゅう…」
 制服を着ているのだから彼女もアート使いなのだろうとは思ったが、どうやらさっき大笑いしていたのが彼女のアートらしい。姿を見る限りはただの猫のように思えたのだが。
「…でもこれ制服なんだよ?毎日ずーっと着なくちゃダメなのに…」
 とたんにしゅんとしょげ返る女の子の様子は何だかつい笑ってしまった事に罪悪感を感じさせる。
「まあ安心しろ、オレは見捨てないから。何たってオマエとオレは一心同体だしな」
「…うんっ、ありがとうジェリクル」
 そんな光景を少し離れながら、ほのかはじっくりとその少女を観察してどこが変なのかを見極めようとした。
「あ」
 思わず声がこぼれる。と、その声に気がついたのか少女と少女の目があった。
「あっ…こんにちわっ」
 大爆笑されるくらい似合わない格好でいるせいかどこかあたふたしながらも挨拶をしてきた。
 でもそれにはほのかは応えず、すぐ近くにいる店員に何かを告げる。告げられた店員は笑顔で頷くとその場を離れた。
 少しして戻ってきた店員は何かを手に持っていた。ほのかがそれを受け取ったが、即座に制服をまだ着たままの彼女に渡す。
「?」
「あーもうじれったい!アタシに任せなさい!!」
「にゃ、にゃああっ!」
 いまいち状況がわかっていない少女にしびれをきらせて、自分も試着室に入り込む。
「………うん。どう?」
「わあっ…これなら変じゃない…かな?」
「絶対大丈夫!外にいるアートと店員にも見せてごらんなさいよ」
「うんっ!!…ねえジェリクル、これならどうかな?」
 試着室のカーテンをめくって外にいるアートに声をかける。それを見たジェリクルは一瞬ぽかんとしていたがすぐに破顔する。
「へえ…いいじゃないか。それなら問題ないよな」
「ホント?よかったあっ!!」
 嬉しそうにスカートの裾をつまんで一回転してみせる。そう、青いラインのタイトスカートを黄色いラインのプリーツスカートに変更しただけで随分と印象が変わって、笑い出すほど似合わなかった服装が逆に違和感なくかわいらしい感じになっていた。
「あっ…でもでも、ラインも形も決まりと違ってるけどいいのかな?」
「しかも確か黄色ったら初等部だろ?小学生に逆戻りか…」
「私中学生だもんっ!」
「その点なら大丈夫よ」
 はたとこのスカートの意味に気がついてしばし論議する少女と猫の間に割り込んでほのかは告げる。
「えっ?」
「だってウチ、制服の改造に関してはかーなーり甘いもの。スカートいじったくらいじゃ先生も風紀委員もなにも言わないって♪さすがにラインの色は直した方がいいと思うけどね」
「そうなの?」
「そうなの。ね、それくらいならすぐできるでしょ?」
 店員にそう聞いてみると、向こうも心得たもので夕方にはできると返答してきた。
「だって。どっか適当に回ってまたくればいいんじゃない?」
「うんっ、この街見てみたいし」
「あ、やっぱり転入生なんだ。何年生?」
「2年生!私、太真陽夏っていうんだ。お姉ちゃんは?」
「お姉ちゃん…いい響きね……じゃなくって、アタシは天竜ほのか。同じく風見ケ原学園の中3よ」
「ほのか…じゃあほのちゃんだねっ。よろしくね、ほのちゃん♪」
 満面の笑顔で言ってくる少女…陽夏に同じように笑顔で答える。そしてふと自分がこの店に来た目的を思い出してそっちの売り場へ向かい出した。
 陽夏の方は、そのままでは直してもらう事もできないので再び試着室の中へと戻るが、その時ほのかの後ろ姿に向かって言う。
「また学校で会おうねっ♪」
 その言葉にほのかも振り返って答える。
「モチロン!」
「そういえば…まだ制服作ってるって事は学校に出てないってことよね。となると……陽夏にとってはアタシが風学での最初の友達って事かしら…」
 用事もすんで寮の玄関まで戻ってきた時、そう思い至って呟く。
 ほんの少し話をしただけだが、あの性格ならすぐに友人が大勢できるだろうと思う。だが、その中でも最初の友人というのはどこか楽しくなる考えだった。
「明日はうららも一緒に校内を探してみようかな」
 休み明けの月曜日なのに、何故か明日が待ち遠しくなるほのかだった。

終わり

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