みなみのシュミや日常徒然を好き勝手に書き込む日記ブログです☆

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赤い○○にはご用心…?
そういえば、時々ぼく学の機械式テイルをプラテに焼き直してたっけなぁ。そんなんの中の一つ~

「…ちょ~っとだけではあるけど…ヒマね~、ネネイ」
「うん」
 何の変哲もない昼休み。昼食はもう食べ終わってしまったのでさて、この時間はどうやって過ごそうかなどとほのかとネネイは何とはなしにぽつりぽつりと言葉を交わしている。
 そんな時。
「ほのちゃんほのちゃんほのちゃ~んっ!!」
 それまでのぼへ~っとした空気を吹き飛ばすかのような勢いで陽夏が走ってきた。手には何かの紙切れを持って。
「陽夏…どうしたのよ。そんなに慌てて」
 まあ大人しくて落ち着いた陽夏だったら怖いかな…とほのかとネネイは申し合わせたように思った。もっとも、それは口に出しはしなかったが。
 そんな事は気付きもしないで、陽夏は興奮したような口調で答える。
「あのね、これ見て!」
 ばっ!と目の前につきつけられた紙切れを見てみると、そこには『新兵器開発! 実験者募集中 希望者は赤部部室まで 赤部』とだけ書かれていた。
「…何…これ」
 不思議そうに聞いてくるほのか、首をかしげるネネイ。これだけではどうにも意味がわからない。
 だが、陽夏だけは違った。
「ねね、行ってみようよ♪どんなのか楽しみだもん!」
「……陽夏…」
「にっ?」
「アンタがこんなに赤部のファンだとは知らなかったわ。何でまた?」
 ほのかは何気なく聞いてみる。別に答えを期待したわけではなかったのだが、それを聞いた陽夏は何やらポケットをごそごそとすると中から小さいものをいくつか取り出した。
「あのね、さっき赤部の人にそのちらしとこれもらったの。それでね、その時に『友達と部室に遊びにおいで』って」
 陽夏の手の中にあるのを見てみると…イチゴ、林檎、さくらんぼ、アセロラ、梅干し、ザクロ…様々な赤いものの味のキャンディーがそこにあった。
「………」
「……」
 どうやら別にファンだとかそういうわけではなく、お菓子をもらったしおいでといわれたからその部室へ行こうとしているだけらしい。あまりにも陽夏らしすぎて少しカクっとなってしまう二人だった。
「こんにちわー!おじゃましまーすっ」
 赤部の部室前。結局、みんなして特に予定がなくて暇だったという事もあって赤部の実験に付き合ってみようという事になった。
 軽くドアをノックすると、中から金髪にサングラスをかけ更には赤部のお約束として赤い服を着た人物…赤部の部長、キャス(ただし週ごとに名前は変わる)が出迎えてくれた。
「よく来てくれたね。…では、早速実験に入ってもらおうか」
 そう言って奥へと入って行く。
 陽夏は嬉しそうに、ほのか、ネネイは(なーんか妙な実験に付き合う羽目になっちゃったような……)といった様子で彼について行った。
 キャスは何かを持って戻ってきた。
「これ…は?」
「円錐の立体模型……にしか見えないけど…違うわよね」
 ネネイがあっけにとられ、ほのかが見たままの感想を口にする。そのいまいちわかっていな様子を見て満足したのかキャスは得意そうに口を開いて説明を始めた。
「これは3倍ヅノという。使い方は……」
「ツノ?ツノっていうなら、やっぱりこうだよねっ♪貸してっ」
「あ、おい…」
 得々と説明を続けようとしたキャスを遮って、彼からそのツノを勝手に借りた陽夏は頭の上に乗せてみた。
 すると、シュポン!と妙に軽快な音が立ったかと思うと白い煙が陽夏の周囲を取り囲む。
「よ、陽夏!?大丈夫?」
「にゃ…ちょっと煙たいけど、大丈夫だよっ」
 声は明るい。どうやら本人の申告通り大したことなかったのだろう。もしや不発?とほのかが思い始めた頃、やっと煙が晴れてきた。
 そこから見える陽夏の姿は、どうもいつもより背が高くなっているように思えた。
「3倍って身長の事なの?でも『3倍』っていうほど大きくなってるとは思え…」
 そんな風に言いながら陽夏の側へ行こうとしたほのかだったが、さらにくっきり彼女の様子がわかったところで足を止める。
 一瞬の沈黙。
 ほのかだけでなく、ネネイやキャスも固まっていたがそれは一瞬で解ける。
「「「はいいいいいぃぃぃっ!?」」」
 次に出たのは奇声と言っても過言ではないような3人分の絶叫だった。
「えっ?えっ?どうしたの?」
 陽夏本人はわからずにみんなを見る。
 誰も陽夏の疑問には答えなかったが、少ししてキャスが吹き出した。
「ぶはあっ!す、すまん限界だ」
 すると、それにつられたかのようにほのかとネネイもお腹を抱えて大爆笑しだした。
 その笑いはしばらくの間赤部の部室を満たし、1人笑う事ができない陽夏だけはその間訳がわからずおろおろするしかなかったのだが、そうこうしているうちにネネイが笑いながらもコンパクトミラーを取り出して陽夏の姿を映して見せてくれた。
 その瞬間固まった。
 時間が凍り付いたかと思うくらいに見事に頭の中が真っ白になってしまった。
 何しろ、そこに映っている姿は陽夏自身ではあるのだがまず頭がでん!とあり、そこから続く胴体・足がその頭と同じ大きさになっていたからだ。
 ひとことでいうなら3頭身。
 それが今の陽夏の姿だった。
 こんなものを見せられては笑わない方がおかしい。実際陽夏以外の全員はいまだに笑い転げている。
「…ま、まあこれが笑いで…て、天魔を攻撃する精神兵器であるというのがわかったわけだが…ぶうっ!」
「笑わないでよおっ!!」
 もはや涙まで浮かべてぬぐいながらも笑い続けつつ、一応は説明を始めたキャスではあるが、この姿で頬を膨らませている彼女の姿は某お菓子屋のマスコットキャラクター、『ぺ子ちゃん』のようで笑いを誘う。
 さっきからずっと笑われ続けているのでもう30分以上は笑われている事になる。いくらなんでも面白いはずがないので不機嫌になっていた。
「ふむ、済まない。…っと。よし」
 2・3回頬を叩いて気合いを入れ、何とか笑いを納めたキャスは陽夏に告げる。
「陽夏君、実験への協力ありがとう。いい加減不愉快だろうからもう戻ってもいいよ」
「…とっくに不愉快になってるわよね、あれじゃあ……」
「うん…」
 その様子を(笑いながら)見守っているほのかとネネイは小声でツッコミを入れていた。
「うんっ!………って…ねえ、どうやって戻るの?」
 戻ろうとしてはたと気付く。何しろ使用法法すら聞かずに使ったのだから戻り方など聞いているはずもない。
「…………え?」
 キャスは呆然と呟く。
「な~んかヤな予感するのはあたしだけかしら…」
 ほのかも呟く。するとそれにかぶさるようにしてキャスが言葉を続ける。
「私は知らないが……」
「えええええええっ!?そんなあっ!ずーっとずーっとこのままなんて絶対の絶対にやだよおっ!!」
 それを聞いた瞬間、パニックを起こしてあたふた足を踏みながらじたばたとする。その姿は、こんな近くで見てなかったら頭身のせいもあって幼稚園児の地団駄にしか見えなかっただろう。
「ちょっと落ち着きなさいよ、陽夏。制作者に聞けばいいんだから心配する必要ないじゃない」
 ほのかがそう言ってなだめると、ぴたりとおさまった。
「ほのちゃん…うんっ!」
「…確かに、彼なら元に戻す方法を知っているだろうな」
 うんうんと腕を組んで納得するキャス。
 笑いも動揺もおさまって静かになった部室の中、しばしそのままで時間が流れて行ったのだが…。
「………あの~、それでその人を呼んではくれないのぉ?」
「…よね。ネネイと同感」
「うみゅう~……」
 3者3様にキャスへと疑問をぶつける。だが、彼は少々躊躇いがちに言った。
「ん…ああ、それもそうなんだが……今はいないんだ。放課後にならないと顔を出さないんじゃないかな」
「……え…?」
 思わず陽夏の目が点になる。
 彼女にしてはとても珍しく血の気が引いていって顔色が冴えなくなった。
 何しろ、今の言葉は要するに、『放課後までその3頭身のままでいてね♪』という意味の他ならなかったのだから。
「やだやだやだあっ!このまんまで教室に戻って授業受けたら、みーんなに大笑いされちゃうよおっ!!」
 どんなに脳天気な陽夏であっても流石にそれは遠慮したいらしい。
「う~…うんっ!授業お休みになっちゃうけど、放課後までここにいるね。いいでしょ?」
 ほんの少しだけ悩んだが、あっさりとそう決定する。
「ふむ、それは別に構わないが…君たちはどうする?」
 キャスはほのかとネネイにもそう聞いてきた。
「そうね…授業出ても面白くないし……」
「もし陽夏君と一緒に待つと言うのならまだまだ大量にある実験待ちの物の実験に協力してみないかい?」
「…え……!?」
 いい口実もできた事だしと陽夏に付き合って授業をさぼってしまおうかな?とか考え始めていたほのか達だったが、その言葉に動きが止まる。
そうしてほのかはネネイに、ネネイはほのかに視線を向け、次の瞬間には陽夏に向き直って笑顔を見せた。
「アタシ、授業に出るわ」
「あたしも~」
 すちゃっと手を上げてさわやかに言い切る。
「えぇ~っ?いてくれないの?」
 不満そうに聞いてくるのには悪いと思いつつ、すでに2人は後ずさりをしつつ出入口のドアへと向かっている。
「お菓子持ってきてあげるから、いい子で待ってなさいよ」
「そうそう、外に出たら後悔するよぉ?」
「ほのちゃん…ネネちゃん……置いてかないでよおっ」
 そんな陽夏の言葉を聞こえないふりをしながら背中で聞いて、そそくさと部室を後にする2人がいたのであった。
 本日の教訓:好奇心もほどほどに。

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